ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米ヒューレット・パッカード(HP)(NYSE:HPQ)は1日、過去3年間にわたって実施した情報技術(IT)変革プログラムの成果の概要を発表した。これによると同社は、IT業務関連費用を約半分に削減したうえ、同費用の年間10億ドル削減につながる成果を上げた。
ランディ・モット最高情報責任者(CIO)は、HPは現在、将来の成長を可能にするための「素晴らしい状態」にあるとコメントした。
2005年7月にモット氏がHPに入社した直後、HPはIT関連のリストラを開始した。当初の計画通り、同社のIT支出はリストラを開始した時点に比べ、年間10億ドル以上削減される見通し。また、社内IT費用が総売上高に占める割合は、05年時点の約4%から、09年には2%未満に低下する見通しという。
HPは世界中に85カ所以上あったITデータセンターを3地域6カ所に統合。新しいデータセンターは成長に合わせて拡張可能となっている。また、事業運営に利用していた6000以上のアプリケーションの数を約1500に集約した。
同社はその他にも、データセンターの年間エネルギー消費を60%削減。これは、サーバーの数を40%削減すると同時に、処理能力を3倍以上に拡大することで実現した。
エネルギー消費の削減は、環境への配慮をビジネスに組み込むためのHPの最新の動き。同社は今年、HPが販売するパソコンのエネルギー消費量を2010年までに25%削減する目標を掲げた。
さらにHPは、リストラ開始時の従業員総数の約10%に相当する人員を削減したことを明らかにした。
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